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胸にしこりを見つけたら・・・

こんにちは!
動物看護師の市川です絵文字

7月になりましたね!
小学生の息子が夏休みに入るかと思うと今から胃が痛いです絵文字

さてさて絵文字
今回は乳腺腫瘍についてお話ししようと思います。

乳腺腫瘍は、乳房にしこりのできる病気です。
老齢の女の子のわんちゃんでは一番多い腫瘍です。

腫瘍が必ずしも「ガン(悪性)」とは限りません。
わんちゃんの場合、乳腺腫瘍での良性・悪性の割合は半々くらいの発生率です。
それに対しねこちゃんの腫瘍の悪性傾向が高く、80%以上が悪性とされています。

発育速度はさまざまですが、放置していると大きくなります。
良性の腫瘍ではしこりの発育速度はそれほど速くありませんが、悪性の腫瘍は急激に大きくなり、1~2か月で2倍の程度の大きさになります。
そして乳がんは放置するとガン細胞が血管やリンパ管を通じて他の臓器、特にリンパ節や肺へ転移していく可能性があります。

IMG_3174
☝このわんちゃんは14歳の女の子です。
大きな乳腺腫瘍と小さな腫瘍が複数できてしまったため、片側の乳腺を全摘しました。


治療としては良性・悪性を問わず基本的にはしこりの周りの健康な組織も含めて乳腺ごと取り除く外科的切除が行われます。
すでに転移してしまった場合には、転移のあるリンパ節への放射線治療や全身的な抗がん剤治療が用いられることもあります。

避妊手術を早期に行うことで乳腺腫瘍の発生率が低くなることから、発生の原因としては卵巣から分泌されるエストロジェン、プロジェステロンなどのホルモンとの間に密接な関係があると考えられています。
避妊手術を発情前に施すと発生危険率は0.5%ですが、初回発情後では8%に、二回以上の発情後の避妊では26%に上昇します。また、2歳半以降での避妊では発生率は変わらないという報告もあります。

もし、赤ちゃんをお考えではないのであれば、病気の予防のためにも早期の避妊手術をおすすめします。
避妊手術については当院スタッフへお気軽にご相談ください絵文字

また、1センチ以下のしこりであれば早期摘出でほとんどが根治の可能性が高くなります。
日ごろから気にかけて撫でてあげたり、抱っこしてあげてくださいね。
しこりを見つけたら早めの受診をお願いします絵文字
大切なわんちゃん・ねこちゃんには一日でも長生きしてもらいたいですね絵文字絵文字絵文字