1. HOME >
  2. ブログ >
  3. 恐怖!忍び寄る8本脚!

ブログ

恐怖!忍び寄る8本脚!

今回、タイトルは夏の怪談風にしてみました絵文字
皆さまこんにちは、稲川じゅ・・・ではなくて、
動物看護師市川です絵文字

北海道でマダニに咬まれた男性がダニ媒介性脳炎により亡くなられました。
ダニ媒介性脳炎は1~2週間の潜伏期間を経て、発熱や頭痛、けいれん・めまい・知覚異常、そして最悪死に至ります。
そして、これまでに哺乳動物から人への感染は例がなかったのですが、先日野良猫ちゃんにかまれた50代女性がSFTS(重症熱性血小板減少症候群)に感染し、死亡したというニュースがありました。
世界初のことです。
今回はわんちゃんだけでなく、人にも怖い感染症を引き起こすマダニについてお話しします絵文字

まず、マダニとは8本脚の節足動物で、クモやサソリに近い生き物です。
家の中に住むダニ(家ダニ・ヒゼンダニ)とは違って固い外皮に覆われています。
わんちゃんの予防でマダニの写真がありますので参考にしてください。
今、ニュースでは南米原産で強い毒を持つ「ヒアリ」が問題となっていますが、野外での活動が多くなるこの季節はダニにも要注意です絵文字

ダニが媒介する感染症で国内で患者(人)が確認された主な感染症は①回帰熱②重症熱性血小板減少症候群(SFTS)③ダニ媒介脳炎④日本紅斑熱⑤ツツガムシ病⑥ライム病の6種です。いずれも病原体を保有するダニにかまれることで感染し、発熱や頭痛などの症状がでます。

わんちゃんの場合ではバベシア症が一番に頭に思い浮かぶ方もいらっしゃると思いますが、バベシア症はマダニにかまれることでバベシア原虫が血液の中に入り込み感染します。貧血・発熱・黄疸・元気消失の症状が出て、重症化した場合、急死してしまいます。

なんと恐ろしい・・・絵文字

では、もし人やわんちゃんがマダニにかまれた場合どのような対応をすればいいのでしょうか。
一番大切なことは無理に引っ張らないということです。
マダニが吸血中の場合、皮膚にマダニの口先が食い込んでいるので無理に引っ張ると口先が皮膚に残ってしまいます。
人なら人の皮膚科へ、わんちゃんたちは動物病院へなるべく早く受診しましょう。

病院にすぐに行けない場合は、アルコールや虫よけスプレーなどをコットンパフに染み込ませマダニに被せ、少し置いてから外して綿棒などで刺激しマダニが自分から外れてくれればオッケ―です絵文字

マダニは春から夏にかけて成ダニの活動が活発になり、秋から冬にかけては卵から孵化した幼ダニ・若ダニが増えます。

とても怖い感染症を媒介するマダニですが、全てのマダニが持っているわけではありません。
しかしながらどのマダニが病気を持っているかなどはわからないので、一番は予防することです!
人なら草むらに入らない、入る場合は長袖長ズボンで虫よけをしておくということ、
わんちゃんならノミマダニの予防薬を1ケ月に1回忘れずにしてあげることが大切です!


しっかり予防をして、夏のレジャーを楽しんでくださいね絵文字絵文字